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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の疾患の診断・治療を推奨するものではありません。症状が続く場合は医師・薬剤師にご相談ください。
はじめに
「胃が重い」「お腹の調子が悪い」「なんとなく腸の調子が良くない」——そんな悩みを抱えながら薬局に行って、種類の多さに迷った経験はありませんか?
胃腸薬・整腸剤は市販薬の中でも種類が非常に多く、「どれを選べばいいかわからない」という声をよく聞きます。
この記事では、各成分の一般的な特徴や、選び方の目安について薬剤師の視点からお伝えします。ただし、市販薬はあくまで一時的な対処を目的としたものであり、症状が続く・悪化する場合は必ず医療機関を受診してください。
まず確認!「胃腸薬」と「整腸剤」の違い
胃腸薬と整腸剤は、そもそも目的が異なります。
胃腸薬は、胃痛・胃もたれ・胸やけ・吐き気などの症状緩和を目的としたものが多く、制酸剤・消化酵素・鎮痛成分などが配合されています。
整腸剤は、腸内の善玉菌をサポートし、腸内環境の改善を目的としたものです。乳酸菌・ビフィズス菌・酪酸菌などの生菌成分が配合されています。個人差があるため、効果の実感には時間がかかることもあります。
| 胃腸薬 | 整腸剤 | |
|---|---|---|
| 主な目的 | 症状の緩和 | 腸内環境のサポート |
| 主な成分 | 制酸剤・消化酵素など | 乳酸菌・ビフィズス菌など |
| 効果が出るまで | 比較的早いことが多い | 個人差あり・数日〜数週間かかることも |
| 向いている症状の目安 | 胃痛・胸やけ・胃もたれ | 下痢・便秘・お腹の張り |
症状別・市販薬の選び方の目安
① 胃痛・胃けいれんが気になるとき
含まれることの多い成分:ブチルスコポラミン(ブスコパン)、ロートエキス
胃の筋肉の過剰な収縮をやわらげる鎮痙成分が配合された薬が、こうした症状に対応するものとして販売されています。ただし、緑内障・前立腺肥大のある方は使用前に薬剤師へご相談ください。
代表的な商品:ブスコパンA錠(エスエス製薬)
② 胃もたれ・消化不良が気になるとき
含まれることの多い成分:消化酵素(リパーゼ・アミラーゼ)、健胃生薬
食べ過ぎや飲み過ぎの後の胃もたれには、消化を助ける酵素や生薬が配合された薬が対応するものとして広く使われています。
代表的な商品:太田胃散(太田胃散)、キャベジンコーワα(興和)

③ 胸やけ・酸っぱいものが上がってくる感じがするとき
含まれることの多い成分:制酸剤、H2ブロッカー(ファモチジンなど)
胃酸に関連した症状に対応するものとして、H2ブロッカー配合の薬が販売されています。ただし、症状が繰り返す・長期間続く場合は逆流性食道炎などの可能性もあるため、自己判断での長期服用は避け、医療機関への相談をおすすめします。
代表的な商品:ガスター10(第一三共ヘルスケア)
④ 下痢・軟便が続くとき
含まれることの多い成分:乳酸菌・ビフィズス菌、タンニン酸ベルベリン、ロペラミドなど
下痢の原因はさまざまで、食あたり・ストレス・ウイルス性など原因によって対応が異なります。市販薬は一時的な症状緩和の目安として参考にしていただき、血便・高熱を伴う場合や長期間続く場合は必ず受診してください。
代表的な商品:急性の下痢にはストッパ下痢止めEX、慢性的な軟便には新ビオフェルミンS錠などの整腸剤が選ばれることがあります。
⑤ 便秘・お腹の張りが気になるとき
含まれることの多い成分:ビフィズス菌・酪酸菌、酸化マグネシウム、センナなど
便秘には整腸剤のほか、便を柔らかくする成分(酸化マグネシウム系)なども使われます。センナなどの刺激性下剤は即効性がある一方、連用により腸の働きが低下する可能性が指摘されているため、長期的な使用には注意が必要です。
代表的な商品:新ビオフェルミンS錠(ビオフェルミン製薬)、ビオスリーHi錠(東亜薬品)
薬剤師が整腸剤について解説するとき、よく取り上げる3製品
新ビオフェルミンS錠
乳酸菌3種(フェカリス菌・アシドフィルス菌・ビフィダス菌)が配合された整腸剤です。子どもから大人まで服用できる設計で、下痢・便秘どちらの症状にも対応できるものとして長く使われています。
薬剤師メモ:腸内環境の改善には継続的な服用が一般的に重要とされています。ただし効果の実感には個人差があります。
ビオスリーHi錠
酪酸菌・糖化菌・乳酸菌の3種配合で、酪酸菌が腸内で短鎖脂肪酸(酪酸)を産生するとされています。近年、腸内細菌と健康の関連性に関する研究が進んでおり、酪酸菌への関心も高まっています。ただし、サプリ・市販薬レベルでの効果については個人差があることをご認識ください。
ガスター10
整腸剤ではありませんが、H2ブロッカー(ファモチジン)配合の胃薬として幅広く使われています。胸やけ・胃もたれ・胃痛全般に対応するものとして設計されており、常備薬として持っている方も多い製品です。服用前に添付文書の確認と、必要に応じ薬剤師への相談をおすすめします。
市販薬を使うときに知っておきたいこと
① 2週間以上症状が続く場合は受診を
市販の胃腸薬・整腸剤はあくまで一時的な対処が目的です。胃痛・胸やけ・下痢・便秘が2週間以上改善しない場合、胃炎・過敏性腸症候群・その他の疾患が背景にある可能性があります。消化器内科への受診をご検討ください。
② 他の薬との飲み合わせに注意
H2ブロッカー(ガスター10など)は一部の薬と相互作用が報告されています。処方薬を服用中の方は、事前に薬剤師または医師にご確認ください。
③ 整腸剤と抗生物質を同時に飲む場合
抗生物質は腸内細菌全般に影響を与えるため、整腸剤の生菌成分が影響を受ける可能性があります。一般的に服用時間をずらすことが推奨される場合がありますが、詳細は処方した医師・薬剤師にご相談ください。
まとめ
| 症状の目安 | 参考にされることの多い市販薬 |
|---|---|
| 胃痛・けいれん感 | ブスコパンA錠 |
| 胃もたれ・消化不良 | 太田胃散・キャベジンコーワα |
| 胸やけ・酸っぱい感じ | ガスター10 |
| 下痢(急性・一時的) | ストッパ下痢止めEX |
| 下痢・便秘(慢性・繰り返し) | 新ビオフェルミンS・ビオスリーHi錠 |
市販薬はご自身の症状の目安として上手に活用してください。迷ったときや症状が改善しないときは、ぜひ薬局の薬剤師に気軽に相談してみてください。


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