睡眠薬・睡眠改善薬・睡眠サプリの違いを薬剤師が解説|市販品の選び方と注意点まとめ
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「なかなか眠れない」「夜中に何度も目が覚める」「朝起きても疲れが取れない」
睡眠の悩みを抱える方は多く、ドラッグストアや通販サイトでも、睡眠に関する商品がたくさん並んでいます。ただ、「睡眠薬」「睡眠改善薬」「睡眠サプリ」は、似ているようでまったく別のものです。
元病院薬剤師の私が、それぞれの違いと注意点、自分に合った選び方をわかりやすく解説します。
⚠️ 本記事は健康情報の提供を目的としています。睡眠障害が疑われる場合や症状が長引く場合は、かかりつけ医や睡眠外来・心療内科を受診してください。
睡眠薬・睡眠改善薬・睡眠サプリの違い
まず大前提として、睡眠に関する商品は大きく3つに分けられます。
| 種類 | 入手方法 | 主な成分 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| 処方睡眠薬 | 医師の処方が必要 | ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、オレキシン受容体拮抗薬、メラトニン受容体作動薬など | 医薬品(医師の管理のもとで使う) |
| 市販の睡眠改善薬 | ドラッグストアで購入可 | ジフェンヒドラミン塩酸塩(抗ヒスタミン薬) | 医薬品(一時的な不眠向け) |
| 睡眠サプリ | ドラッグストアや通販で購入可 | GABA、テアニン、グリシンなど | 食品(医薬品ではない) |
市販の睡眠改善薬について
ドラッグストアで買える「ドリエル」などの睡眠改善薬は、抗ヒスタミン薬であるジフェンヒドラミンの「眠くなる作用」を利用した薬です。寝つきが悪い、眠りが浅いといった一時的な不眠に使うものです。
服用してはいけない人
- 15歳未満の子ども
- 妊娠中、または妊娠している可能性がある人
- 日常的に不眠の人、不眠症と診断されている人
使う前に医師・薬剤師に相談が必要な人
- 高齢の方
- 緑内障の方
- 前立腺肥大などで尿が出にくい方
- 治療中の病気がある方、ほかの薬を飲んでいる方
使うときの注意点
- 2〜3回飲んでも良くならない場合は、使用をやめて医師・薬剤師に相談する
- 翌日に眠気やだるさが残ることがある。服用後は車の運転などをしない
- 服用の前後はお酒を飲まない
★公開前に、紹介する商品の添付文書で最新の内容を確認してください。
💊 薬剤師メモ:市販の睡眠改善薬は、旅行や試験前などの「一時的な不眠」のための薬です。毎晩のように眠れない状態が続くなら、医療機関での相談をおすすめします。
また、市販薬の中には、睡眠改善薬とは成分の異なる「鎮静薬」もあります。依存に注意が必要な成分を含むものもあるので、選ぶときは薬剤師に相談してください。
睡眠サプリの主な成分と特徴
睡眠サプリは食品なので、病気を治したり予防したりするものではありません。選ぶときは、国に届出をした「機能性表示食品」かどうかをひとつの目安にしてください。パッケージの届出番号から、消費者庁のサイトで根拠となる研究を確認できます。
GABA(ギャバ)
GABAはアミノ酸の一種です。機能性表示食品では、「一時的なストレスや疲労感をやわらげる」「睡眠の質(眠りの深さ)の向上に役立つ」といった表示がある商品があります。
テアニン
緑茶に含まれるアミノ酸の一種です。リラックスや睡眠の質に関する研究が行われていて、睡眠をサポートする機能性表示食品もあります。飲むタイミングや量は、商品の表示に従ってください。
グリシン
アミノ酸の一種で、体の深部の温度を下げて眠りに入りやすくすることが研究されています。味の素の「グリナ」などが知られています。
メラトニン(※注意が必要)
体内時計の調整に関わるホルモンで、海外ではサプリとして広く売られています。日本では医薬品の成分にあたるため、サプリとしての販売は認められていません。
海外製品は含有量や品質にばらつきがあるという報告もあり、薬剤師としては個人輸入はおすすめしません。
薬やサプリの前に見直したい睡眠習慣
薬やサプリを試す前に、まず次のことを見直してみてください。これだけで寝つきが変わる方も少なくありません。
- 寝る1時間前からスマホやパソコンの画面を見ない
- 夕方以降はコーヒーや緑茶などのカフェインを控える
- 寝る1〜2時間前にぬるめのお風呂に入る
- 休日も起きる時間をなるべくそろえる
- 寝酒はしない(眠りが浅くなり、夜中に目が覚めやすくなる)
睡眠サプリを選ぶときの薬剤師チェックポイント
- 成分と含有量が明記されているか
- 機能性表示食品かどうか(届出番号で根拠を確認できる)
- GMP認定工場で製造されているか
- 持病がある方や薬を飲んでいる方は、飲む前に医師・薬剤師に相談する
- 続けて様子を見て、体に合わないと感じたらやめる
こんな症状は医療機関へ
睡眠改善薬や睡眠サプリでケアできるのは、「軽い、一時的な不眠」までです。次に当てはまる場合は、早めに受診を検討してください。
- 眠れない状態が長く続いている(目安として2週間以上)
- 日中の眠気や集中力の低下で、仕事や生活に支障が出ている
- 気分の落ち込みや不安感がある
- いびきや、眠っているときの呼吸の乱れを指摘された(睡眠時無呼吸症候群の可能性)
- 市販の睡眠改善薬を2〜3回使っても良くならない
まとめ
| 種類 | こんな人に向いている |
|---|---|
| 処方睡眠薬 | 慢性的な不眠、重い不眠で、医師の管理が必要な方 |
| 市販の睡眠改善薬 | 旅行や試験前などの一時的な不眠、短期間だけ使いたい方 |
| 睡眠サプリ | 軽い寝つきの悪さが気になり、生活習慣と合わせて続けやすいケアをしたい方 |
「なんとなく眠れない」程度なら、まずは睡眠習慣を見直し、そのうえで睡眠サプリを取り入れてみるのがおすすめです。それでも改善しない場合は、かかりつけ医に相談してみてください。
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