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「季節の変わり目になると肌が荒れる」「子どもの思春期ニキビ、市販薬で大丈夫?」
秋は、夏にたまった皮脂や汗のダメージに、空気の乾燥が重なって肌が不安定になりやすい季節です。新学期や行事で生活リズムが乱れやすく、親子そろってニキビに悩むご家庭も少なくありません。
ドラッグストアにはニキビ向けの商品がたくさん並んでいますが、実は「治すもの」と「防ぐもの」が混ざって置かれています。元病院薬剤師で2児の母である私が、成分と商品の選び方をわかりやすく解説します。
⚠️ 本記事は軽度のニキビを対象としています。症状が重い、広範囲にある、繰り返す場合は皮膚科を受診してください。
まず知っておきたい「医薬品」と「医薬部外品」の違い
ニキビ向け商品は、大きく3つに分かれます。
- 医薬品(ニキビ治療薬):今あるニキビを「治す」ためのもの。パッケージに「第2類医薬品」などの表示があります
- 医薬部外品(薬用化粧品):ニキビを「防ぐ」ためのもの。毎日のスキンケアとして使います
- 化粧品:肌を整える、うるおいを与えるもの。ニキビを治したり防いだりする効果はうたえません
できてしまったニキビには医薬品、繰り返さないための毎日のケアには医薬部外品、と使い分けるのが基本です。
ニキビができるしくみ
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、次の流れで悪化していきます。
①皮脂が増える → ②毛穴が詰まる(白ニキビ・黒ニキビ) → ③アクネ菌が増える → ④炎症が起きる(赤ニキビ・黄ニキビ)
どの段階かによって、選ぶべき成分が変わります。
市販のニキビ治療薬(医薬品)に使われる主な成分
イオウ
角質をやわらかくして毛穴の詰まりを取り、皮脂を吸着し、アクネ菌を抑える働きがあります。古くから使われている定番成分です。乾燥しやすいので、保湿とセットで使いましょう。
レゾルシン
アクネ菌を殺菌する成分です。イオウと組み合わせて配合されることが多いです。
イブプロフェンピコノール
炎症をしずめる成分で、赤く腫れたニキビに向いています。ステロイドではありません。
イソプロピルメチルフェノール
殺菌成分です。治療薬のほか、薬用洗顔料などにも使われています。
グリチルレチン酸・グリチルリチン酸ジカリウム
甘草由来の抗炎症成分です。治療薬にも医薬部外品にも幅広く使われています。
薬用スキンケア(医薬部外品)に使われる主な成分
サリチル酸
殺菌作用と角質をやわらかくする作用があり、毛穴の詰まりを防ぎます。
グリチルリチン酸ジカリウム
肌荒れやニキビを防ぐ有効成分として、多くの薬用化粧品に配合されています。
ナイアシンアミド(ビタミンB3)
近年注目されているスキンケア成分です。ただし、日本では医薬部外品の有効成分としては主に美白やシワ改善で承認されている成分で、ニキビ予防の有効成分として配合されているわけではない点は知っておきましょう。
薬剤師がおすすめする市販品
赤く腫れたニキビに:ペアアクネクリームW(ライオン)【第2類医薬品】
抗炎症成分のイブプロフェンピコノールと、殺菌成分のイソプロピルメチルフェノールを配合したニキビ治療薬です。ノンステロイドで、顔だけでなく背中や胸のニキビにも使えます。
毛穴の詰まりや膿をもったニキビに:メンソレータム アクネス ニキビ治療薬(ロート製薬)【第2類医薬品】
イオウ・レゾルシン・グリチルレチン酸・ビタミンE誘導体の4つの有効成分を配合したクリームです。毛穴に詰まった皮脂を吸着し、アクネ菌を殺菌して、赤みや腫れをしずめます。
💊 薬剤師ポイント
5〜6日使っても良くならない場合は、使用をやめて医師や薬剤師に相談してください。市販薬で長く粘るより、早めに受診したほうがニキビ跡を残さずにすみます。
思春期ニキビの毎日のケアに:DHC 薬用アクネコントロール シリーズ【医薬部外品】
皮脂の多い思春期の肌向けのシリーズです。洗顔フォームには殺菌成分のイソプロピルメチルフェノール、化粧水にはサリチル酸、部分用美容液にはイオウと、アイテムごとに有効成分が異なります。価格が手ごろなので、お子さんのはじめてのニキビケアにも取り入れやすいです。
大人ニキビ・ゆらぎ肌の毎日のケアに:ファンケル アクネケア シリーズ【医薬部外品】
有効成分のグリチルリチン酸ジカリウムを配合した、防腐剤などを使わない無添加のニキビケアラインです。乾燥しやすい秋の肌でも使いやすい、保湿を重視した処方です。
内側からのケアに:ビタミンB2・B6
ビタミンB2やB6は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。食事が偏りがちなときは、サプリで補うのもひとつの方法です。
また、ドラッグストアでは「肌あれ・にきび」への効能が認められたビタミンB2主薬製剤(第3類医薬品)も販売されています。「治す」目的で飲むなら、サプリよりこちらを選ぶのがおすすめです。
市販薬で様子を見ずに、皮膚科に行ってほしいケース
日本皮膚科学会のガイドラインでは、ニキビ治療の中心として、アダパレン(ディフェリンゲル)や過酸化ベンゾイル(ベピオゲルなど)といった外用薬が推奨されています。これらはいずれも処方薬で、市販では買えません。
市販薬は軽いニキビ向けです。次のような場合は、早めに皮膚科を受診してください。
- 赤く腫れたニキビや、膿をもったニキビがたくさんある
- 市販薬を使っても良くならない、または悪化している
- ニキビ跡(赤み、へこみ)が残りはじめている
- 顔以外にも広範囲にできている
ニキビ跡は一度できると治すのが難しいので、「たかがニキビ」と思わず、早めの受診が結果的にいちばんの近道です。
子どもや妊娠中・授乳中の方の使用について
ニキビ治療薬の中には、年齢や妊娠・授乳中の使用に注意が必要なものがあります。購入前に、必ずパッケージや説明書を確認してください。迷ったときは、ドラッグストアの薬剤師に気軽に相談してください。
ニキビ・肌荒れを防ぐ生活習慣のポイント
- 洗顔は1日2回まで:洗いすぎると乾燥して、かえって肌が荒れやすくなります
- 洗顔後はすぐ保湿する:秋は乾燥が始まる季節。脂っぽい肌でも保湿は必要です
- ノンコメドジェニックテスト済みの商品を選ぶ:毛穴を詰まらせにくい処方の目安になります
- 枕カバーやタオルはこまめに替える:肌に触れるものは清潔に
- 触らない・潰さない:炎症が広がり、跡が残りやすくなります
- 睡眠と食事を整える:生活リズムの乱れは肌にも表れます
まとめ
| ニキビの状態 | 選ぶもの | 注目成分 |
|---|---|---|
| 白ニキビ・黒ニキビ(毛穴の詰まり) | 医薬品・医薬部外品 | イオウ、サリチル酸 |
| 赤ニキビ(炎症) | 医薬品 | イブプロフェンピコノール、グリチルレチン酸 |
| 黄ニキビ(膿) | 医薬品、または皮膚科 | イオウ、レゾルシン |
| 繰り返さないための毎日のケア | 医薬部外品 | グリチルリチン酸ジカリウム、サリチル酸 |
ニキビケアは「今のニキビを治すもの」と「繰り返さないためのもの」を分けて考えることがポイントです。市販薬で良くならないときは、無理をせず皮膚科を頼ってください。
受診勧奨: 症状が重い、広範囲にある、市販薬で改善しない場合は、皮膚科を受診してください。


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