はじめに
「子どもが小学生になったら、夏休みはどうしよう」「育児しながら薬剤師として働き続けられるのかな」——そんな不安を抱えながら働いている薬剤師ママ・パパは多いのではないでしょうか。
私自身も、病院薬剤師として10年働いた後に出産・退職を経験し、「育児と仕事の両立」について真剣に考えてきた一人です。この記事では、大学の同期や職場で一緒に働いてきた薬剤師仲間から聞いた話、そして自分自身が育児を通じて感じてきたことをもとに、子育て中の薬剤師がどんな働き方を選んでいるのかをお伝えします。
子育て中の薬剤師が選びやすい職場とは
子育てと仕事を両立するうえで、職場選びは非常に重要です。薬剤師の職場によって、働き方の柔軟さは大きく異なります。
調剤薬局は、パートタイム・時短勤務の求人が豊富で、「午前中のみ」「週3日」といった条件で働けるケースが多いです。少人数のチームで動くため、スタッフ同士でシフトを融通しやすい環境の職場も多く、子育て中の薬剤師に人気の職場のひとつです。
ドラッグストアも、パート求人が充実しており、希望のシフトを組みやすい傾向があります。ただし、土日・祝日も営業しているため、週末に出勤が必要になるケースもあります。
病院は常勤・正職員が中心で、パートや時短の求人はやや少なめです。ただし、産休・育休制度が整っている病院が多く、復帰後の時短勤務制度が充実している職場もあります。
夏休み・冬休みの「壁」をどう乗り越えるか
子どもが小学生になると、保育園・幼稚園時代には気にならなかった問題が浮上します。それが長期休暇の壁です。
保育園や幼稚園と違い、小学校は夏休み・冬休み・春休みが長く、預け先の確保が必要になります。この期間、薬剤師ママ・パパはどのように対応しているのでしょうか。
学童保育を活用する
小学校低学年のうちは、学童保育(放課後児童クラブ)を利用するのが一般的な方法です。夏休み期間中も朝から夕方まで預かってくれるため、フルタイムや午前中のみの勤務であれば対応できます。
大学の同期で調剤薬局に勤めている友人は、「学童に入れてから仕事に復帰した」と話していました。午前中のパート勤務であれば、学童のお迎えにも間に合うため、うまく両立できているようです。ただし、学童の申し込みには締め切りがあるため、早めの手続きが必要です。
夏休みに合わせてシフトを調整する
パートや時短勤務の薬剤師であれば、夏休みの時期に合わせてシフトを減らすという方法もあります。調剤薬局では「7月・8月は週2日勤務にしたい」といった希望を事前に相談できる職場も多く、柔軟に対応してもらえるケースがあります。
職場の先輩薬剤師から聞いた話では、「夏休みの時期だけ週1日減らしてもらっている」という方もいらっしゃいました。事前に職場に相談しておくことで、快く対応してもらえたそうです。転職の際にはこうした点を事前に確認しておくことが大切です。面接時に「夏休み期間中のシフト調整は可能ですか?」と率直に聞いてみましょう。
夏休み・冬休み期間中に有給休暇を活用する
有給休暇を計画的に使い、子どもの夏休みや冬休みに合わせて数日間まとめて取得するという方法もあります。職場によっては、「夏季休暇」「年末年始休暇」として一定の休みが設定されているケースもあります。
職場選びの際には、年間の休日数・有給取得率・特別休暇制度を事前に確認しておくと安心です。
子どもと一緒に過ごせる時間をつくる
「仕事を続けながら、子どもとの時間もきちんと確保したい」——これは多くの薬剤師ママ・パパが感じていることだと思います。
同期の中には、「フルタイムに戻るより、あえてパートのまま続ける方が自分らしく働ける」と言っている薬剤師ママも複数います。収入よりも時間の余裕を優先するという選択も、立派なキャリアの形だと感じています。週に数日はあえて仕事を入れず、子どもと一緒に過ごす日をつくるという働き方は、パート勤務ならではのメリットです。
転職・復職を考えるときのチェックポイント
育児中・育児明けに転職・復職を考えるとき、職場選びで確認しておきたいポイントをまとめました。
シフトの柔軟さ
「夏休みや長期休暇期間中にシフトを減らせるか」を面接時に確認しましょう。口頭での確認だけでなく、できれば雇用条件通知書にも明記してもらうと安心です。
有給休暇の取りやすさ
有給取得率や、実際に希望した日に休みが取れるかを確認しましょう。口コミサイトや転職エージェントを通じて、職場のリアルな情報を事前に調べることが大切です。
子育てへの理解がある職場かどうか
スタッフに子育て経験者が多い職場や、時短勤務の実績がある職場は、子育て中の薬剤師にとって働きやすい環境であることが多いです。面接時に「子育て中のスタッフはいますか?」と聞いてみるのもひとつの方法です。
おわりに
子育て中の薬剤師にとって、「働き続けること」と「育児を大切にすること」は、どちらか一方を諦めなければならないものではありません。
同期や職場の先輩たちの話を聞いていると、「完璧な両立」を目指すより、「自分と家族にとってちょうどいい働き方」を見つけることが大切だと感じます。職場選びや働き方を工夫することで、子どもの長期休暇期間もうまく乗り越えながら、薬剤師としてのキャリアを続けることは十分に可能です。


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