猛暑日に「やってしまいがちなこと」が命取りになる
気温が35℃を超える猛暑日は、普段なんとなくやっている行動が、思わぬ健康被害につながることがあります。
元病院薬剤師として患者さんと関わってきた経験から、「これをやってしまって救急搬送された」という事例を何度も見てきました。今回は、猛暑日に絶対に避けてほしいことを、熱中症・食中毒・紫外線の3つの視点から整理しました。
❶ 熱中症リスクを高めるNG行動
① 水だけ飲む
「水をたくさん飲めばOK」と思っていませんか?実は、大量の汗をかいたあとに水だけを補給すると、**血液中のナトリウム濃度が薄まり「低ナトリウム血症」**を起こす危険があります。
めまい・頭痛・吐き気など、熱中症と似た症状が出るため気づきにくく、重症化すると意識障害につながることも。
正しい補給方法: スポーツドリンクや経口補水液を活用し、塩分も一緒に補いましょう。
おすすめ:OS-1(大塚製薬)やアクアライトORSは医療現場でも使われる経口補水液です。
② 「のどが渇いてから」飲む
のどが渇いたと感じる時点で、すでに体内の水分は1〜2%失われています。これだけで集中力の低下や疲労感が現れます。
猛暑日は「渇く前に飲む」が鉄則です。30分〜1時間ごとにこまめに水分補給しましょう。
③ 昼間に運動・屋外作業をする
気温と地表面温度がともに高くなる10〜15時の時間帯は、熱中症が最も起こりやすい時間です。この時間帯の屋外での激しい活動は極力避けてください。
どうしても外出が必要な場合は、帽子・日傘・冷感グッズを活用しましょう。
④ エアコンを「もったいない」とつけない
高齢の方や節電意識の高い方に多いのが、エアコンを使わずに我慢するケース。しかし室温が28℃を超えると熱中症リスクが急上昇します。
電気代を気にする気持ちはわかりますが、猛暑日はエアコンを適切に使うことが命を守ることにつながります。設定温度は26〜28℃、扇風機と併用するのがおすすめです。
⑤ アルコールで「暑さを吹き飛ばそう」とする
ビールや酎ハイは確かに一時的に涼しく感じますが、アルコールには利尿作用があり、飲んだ以上に水分が失われます。
猛暑日の飲酒は脱水を加速させるため、飲む場合は必ず水や経口補水液を合間に摂るようにしましょう。
❷ 食中毒リスクを高めるNG行動
① 作り置きを常温で放置する
気温が高いと食中毒菌(黄色ブドウ球菌・サルモネラ・腸炎ビブリオなど)の増殖スピードが一気に上がります。30〜40℃は菌にとって最も繁殖しやすい環境です。
作り置きおかずは必ず冷蔵庫へ。お弁当も保冷剤を入れて持ち歩くようにしましょう。
② お弁当を車内に置きっぱなしにする
真夏の車内温度は、わずか30分で60℃以上になることがあります。この状態で食品を放置すると、食中毒菌が急増します。
お子さんの学校行事や外出先でのお弁当は、クーラーバッグ+保冷剤の組み合わせが必須です。
おすすめ:ロゴス 倍速冷凍・氷点下パックは長時間効果が続く保冷剤として人気です。
③ 「見た目・においが大丈夫だから」と食べる
食中毒菌の多くは、見た目・においに変化を起こしません。「大丈夫そう」という判断は危険です。
猛暑日は食品の保存期限を短めに見積もり、少しでも不安があれば廃棄する判断も大切です。
❸ 紫外線ダメージを悪化させるNG行動
① 曇りだから日焼け止めを塗らない
曇りの日でも、紫外線は晴天時の**約80%**が地上に届いています。「今日は曇っているから大丈夫」という油断が、気づかないうちに日焼けダメージを蓄積させます。
外出するすべての日に日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。
② 日焼け止めを朝一回だけ塗る
日焼け止めの効果は、汗や皮脂で2〜3時間で落ちていきます。朝塗ったまま昼すぎまで放置するのはNG。
外出中は2〜3時間ごとに塗り直すことが重要です。スプレータイプだと外出先でも手軽に使えます。
③ 日焼け後にそのまま放置する
日焼けは皮膚の炎症反応です。放置すると色素沈着(シミ)や乾燥・老化促進につながります。
日焼け後はすぐに冷却→保湿→ビタミンC補給のケアを。市販のアフターサンローションや、ビタミンC配合の美容液を活用しましょう。
まとめ:猛暑日は「いつも通り」が危ない
| リスク | NG行動 | 対策 |
|---|---|---|
| 熱中症 | 水だけ補給・エアコン不使用 | 電解質補給・室温管理 |
| 食中毒 | 常温放置・見た目で判断 | 冷蔵保存・保冷グッズ活用 |
| 紫外線 | 曇りでも塗らない・塗り直さない | 毎日塗布・2〜3時間ごとに重ね塗り |
猛暑日は「普段通りの行動」が命取りになることがあります。この記事でご紹介したNG行動を意識するだけで、リスクを大幅に減らせます。
少しでも体調に異変を感じたら、無理をせず涼しい場所で休み、症状が続く場合は医療機関を受診してください。
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