薬剤師が教える「低気圧頭痛」の正しい対処法【市販薬・漢方の選び方】
市販薬・サプリ
2026.05.23
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「雨が降る前になると頭が痛くなる」「台風が近づくと、決まって頭が重い…」
そんな経験はありませんか?
これは「低気圧頭痛」「気象病」などと呼ばれる症状で、気圧の変化が体に影響して起こると考えられています。梅雨だけでなく、台風や秋雨前線が通過する秋も、症状が出やすい季節です。
この記事では、低気圧頭痛の仕組みから、薬剤師目線での市販薬・漢方の選び方まで解説します。
⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。頭痛が繰り返す、激しい、いつもと違うといった場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。
低気圧頭痛とは?その仕組み
低気圧頭痛とは、気圧が下がるときに起こる頭痛のことです。雨の前日や、梅雨・台風の時期に症状が出やすい方が多くいます。
仕組みについては今も研究が続いていますが、次のような変化が関係していると考えられています。
- 気圧が下がると、耳の奥の「内耳」がそれを感じ取り、自律神経のバランスが乱れる
- その結果、血管や神経に影響が出て頭痛が起こる
- もともと片頭痛がある方は、特に症状が出やすい傾向がある
「気のせい」ではなく、体が気圧の変化に反応して起こる症状です。
低気圧頭痛の主な症状
現れ方は人によって違いますが、よく見られる症状には次のようなものがあります。
- こめかみや頭全体がズキズキ、ドクドク痛む
- 肩こりや首のこりを伴う
- 吐き気やめまいを感じることがある
- 雨が降る前や、天気が崩れるタイミングで悪化する
- 光や音が気になる
まず知りたい「片頭痛」と「緊張型頭痛」の違い
天気で悪化する頭痛には、大きく2つのタイプがあります。タイプによって、楽になる方法が逆になるので注意が必要です。
| 片頭痛タイプ | 緊張型頭痛タイプ |
|---|
| 痛み方 | ズキンズキンと脈打つ | 頭全体が締めつけられる |
| 体を動かすと | 痛みが強くなる | あまり変わらない、むしろ楽になることも |
| 一緒に出やすい症状 | 吐き気、光や音がつらい | 肩こり、首のこり |
| 楽になりやすい対処 | 冷やす、暗く静かな場所で休む | 温める、ストレッチで首・肩をほぐす |
片頭痛の症状が何度も起こる方は、病院で片頭痛の薬が処方されることもあります。一度、頭痛外来や脳神経内科で相談してみてください。
市販薬での対処法【薬剤師が解説】
低気圧頭痛に使われる市販薬は、主に解熱鎮痛薬です。成分によって特徴が違うので、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
| こんな方 | 選びやすい成分 |
|---|
| 胃が弱い、軽めの頭痛 | アセトアミノフェン |
| しっかり痛みを抑えたい | イブプロフェン、ロキソプロフェン |
| 15歳未満 | 子ども用の薬(大人用は使わない) |
| 妊娠中・授乳中 | 使う前に医師・薬剤師に相談 |
イブプロフェン配合(例:イブ、ナロンエース)
痛みのもとになる物質がつくられるのを抑えて、頭痛をやわらげます。胃への負担を避けるため、空腹時の服用は避けましょう。
★商品によって、眠くなる成分を含むものがあります。服用後に車を運転する予定がある方は、成分を確認してください。
アセトアミノフェン(例:タイレノールA)
胃への負担が比較的少ない解熱鎮痛薬です。作用はおだやかな方なので、比較的軽い頭痛に向いています。
★妊娠中・授乳中の方は、どの鎮痛薬でも、使う前に必ず医師・薬剤師に相談してください。
ロキソプロフェン配合(例:ロキソニンS)
病院で処方される薬と同じ成分を含む解熱鎮痛薬です。第1類医薬品のため、購入するときは薬剤師から説明を受ける決まりになっています。
★15歳未満の方は使えません。胃への負担があるので、空腹時の服用は避けましょう。
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カフェイン配合タイプ(例:バファリンプレミアム)
カフェインには、鎮痛成分の働きを助ける目的で配合されているものがあります。コーヒーや緑茶などと一緒にとると、カフェインのとりすぎになるので注意しましょう。
💊 薬剤師メモ
- 痛みが強くなってからより、痛み始めの早めのタイミングで飲む方が効果を感じやすいとされています。
- 頭痛薬を飲む日が月に10日以上ある場合は、薬の飲みすぎで頭痛が起こる「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」のおそれがあります。医療機関で相談してください。
- ★大人用の鎮痛薬には、15歳未満は使えないものが多くあります。子どもの頭痛には、子ども用の薬を選ぶか、小児科で相談してください。
漢方薬での対処法【薬剤師おすすめ】
低気圧頭痛には、漢方薬が選ばれることもあります。代表的なのが次の2つです。
五苓散(ごれいさん)
体の水分バランスを整える漢方薬です。医療機関では、天気による頭痛に処方されることもあります。
★市販品の効能は、「体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はき気、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次の諸症:水様性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、頭痛、むくみ、二日酔」です。
葛根湯(かっこんとう)
風邪のひき始めの漢方として有名ですが、市販品の効能には「頭痛」「肩こり」も含まれます。肩や首のこりを伴う頭痛の方に選ばれます。
★効能は「体力中等度以上のもの」が対象です。
⚠️ 葛根湯の注意点:「麻黄(まおう)」という生薬を含みます。高血圧・心臓病・甲状腺の病気がある方や、高齢の方は、使う前に医師・薬剤師に相談してください。動悸が出た場合は使用をやめましょう。
※漢方薬も医薬品です。ほかの薬との飲み合わせや持病がある方は、薬剤師や医師に相談してください。
秋の体調不良に使われる漢方については、こちらの記事でも解説しています👇
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低気圧頭痛を起こしにくくする生活習慣
薬に頼るだけでなく、日ごろの生活習慣も大切です。
規則正しい睡眠をとる
寝不足も寝すぎも、頭痛のきっかけになりやすいとされています。毎日同じ時間に起きて寝る習慣が、自律神経の安定につながります。
水分をこまめにとる
脱水は頭痛を悪化させる原因のひとつです。涼しくなる秋も、意識して水分をとりましょう。
耳まわりを温める・ほぐす
耳を軽く引っぱって回したり、蒸しタオルで耳まわりを温めたりするケアがよく紹介されています。リラックスタイムに取り入れてみてください。
首・肩のストレッチを習慣にする
緊張型頭痛タイプの方は、首や肩のこりが頭痛を強めることがあります。家事やデスクワークの合間に、軽くほぐしましょう。
気圧の変化をチェックする
スマートフォンの天気アプリや、気圧の変化を知らせてくれるアプリを使うと、天気が崩れるタイミングを事前に把握できて、早めの対策がとりやすくなります。
季節の変わり目の不調全般については、「秋の体の不調に「ミネラル不足」が関係している?薬剤師が亜鉛・マグネシウムサプリを解説」の記事でまとめています。

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よくある質問
Q. 天気予報で雨とわかったら、先に頭痛薬を飲んでもいい?
A. 市販の頭痛薬は、痛みが出たときに使う薬です。痛くなる前の「予防のため」に飲むのはおすすめできません。痛み始めの早めのタイミングで飲むのが基本です。
Q. 子どもも低気圧で頭が痛くなりますか?
A. 子どもでも、天気の変化で体調をくずすことがあります。大人用の頭痛薬は使わず、子ども用の薬を選ぶか、小児科で相談してください。
Q. 五苓散と頭痛薬は一緒に飲んでもいい?
A. 組み合わせて使えることが多いですが、持病がある方やほかの薬を飲んでいる方は、購入するときに薬剤師に確認してください。
こんな頭痛は要注意!すぐに病院へ
次のような頭痛は、自己判断せず、すぐに医療機関を受診してください。
- 突然の、バットで殴られたような激しい頭痛
- 発熱や首のこわばりを伴う頭痛
- 手足のしびれ、言葉が出にくい、ものが二重に見えるなどを伴う
- 以前の頭痛と明らかに違う、どんどんひどくなる
まとめ
- 低気圧頭痛は、気圧の変化で内耳や自律神経が影響を受けて起こると考えられている
- 片頭痛タイプは「冷やして休む」、緊張型頭痛タイプは「温めてほぐす」
- 市販薬は、イブプロフェン・アセトアミノフェン・ロキソプロフェン・カフェイン配合などから、体質や状況に合わせて選ぶ
- 頭痛薬を飲む日が月10日以上なら、医療機関で相談を
- 漢方では五苓散・葛根湯が代表的。体質や持病に合うかを確認して
- いつもと違う頭痛は、すぐに医療機関へ
台風や秋雨の季節を少しでも快適に過ごせるよう、自分に合った対策を見つけてみてください。
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